当社では、製品開発に着手する段階から、開発製品の環境影響評価や製造時の環境影響評価、顧客使用時の環境影響度評価等の製品アセスメント判定を実施することで、常に環境負荷低減を前提とした製品開発を実施しております。
環境負荷低減製品ラインナップ
硬質ウレタンフォーム「ハイセルシリーズ」
業務用冷蔵庫やスーパーショーケースの断熱材に使われる断熱材は、硬質ウレタンフォームとフロン発泡剤を混合することで形成されます。従来の発泡剤は「フロン HFC-245fa」(地球温暖化係数(以下「GWP」という)=1030)でしたが、当社の硬質ウレタンフォームを使用することで「フロン HFO-1233zd」(GWP=1.0)へ置き換えることを可能にしました。2023年度製品出荷ベースで、年間約53,000トンの温室効果ガス(GHG)削減に貢献しています。
低炭素コンクリート向け分散剤「PA-153」
コンクリートの主原料であるセメントは、CO₂排出量が高く、環境負荷の高さが問題となっています。そこで最近ではセメントに代わり石炭火力発電所から排出される石炭灰(フライアッシュ)をコンクリートに配合する低炭素コンクリートのニーズが高まっています。セメントから石炭灰に切り替えることで、CO₂排出量を約1/20に低減する効果があります。PA-153は石炭灰を配合することで生じる不具合を解消し、打設に十分な流動性を引き出す機能性薬剤です。当製品によりCO₂の削減とともに産業副産物の積極的な利用にも貢献しています。
アスファルト付着防止剤「ラクトルSE-100」
アスファルト付着防止剤は、主に道路工事の現場で使用される薬剤です。ラクトルSE-100は、廃油をベースとした自己乳化型のアスファルト付着防止剤で、生分解性が80%以上あり、環境負荷を抑えた製品です。当製品はエコマークの認証を取得しています。
コンクリート一体化防止材「TT-4」
コンクリート一体化防止材「TT-4」は、トンネル覆工コンクリートのひび割れを防ぐ目的で使用される機能性薬剤で、コンクリートの施工目地の付着を防止し、施工に起因するひび割れ発生をを予防します。本製品を使用することにより、従来コンプリート施行目地の付着防止に使用され、施工後には廃棄されていた資材(ビニールシート等)を大幅に削減することができます。(国土交通省 NETIS番号:KT-220189-A)
アクリレートモノマー「ST-A」「BE-A」
食品用包装紙や繊維の撥水コーティングなどに撥水・撥油処理剤として使用される当社のアクリレートモノマーST-A及びBE-Aは、バイオマス由来の原料(植物油脂から生成されるアルコール)を使って製造されています。また、アクリレートモノマーの製造において、当社では製造工程で使用され最終的に廃棄物となるプロセス溶剤を用いない製法を確立しており、環境負荷の低減にも貢献しています。